沙薑鹹水雞│山奈風味の塩水鶏

難易度:☆ 調理時間:
広東料理をアレンジした『沙薑鹹水雞│山奈風味の塩水鶏』のレシピを紹介します。沙薑と呼ばれるショウガに似た香辛料を使った鶏肉料理です。さっぱりとした香りとわずかな酸味、ショウガに似た辛みが特徴の香辛料です。

沙薑は中国南部地方の呼び方で、通常は山奈、三奈などと呼ばれます。中国南部から東南アジアでは非常によく使われる香辛料で、甘口男の火鍋にも入っています。和名はバンウコンといい、胃薬としても使われます。(ちなみに山奈は正しくは山"柰"と書くのですが、いつからか日本でも中国でも奈の字で定着してしまいました。)

山奈は江戸時代に薬として持ち込まれました。しかしそのもとになる植物を勘違いしてしまったようで、山奈と全く関係のない(それでも同じショウガ科ですが…)植物に「サンナ」という名前を付けてしまいました。生薬「山奈」の元になる植物はバンウコン(Kaempferia galanga)でサンナ(Hedychium spicatum)と呼ばれる植物は全く関係のないことを覚えておきましょう。

日本では名前を間違えられただけで済んだ山奈ですが、中国や東南アジアではさらに面倒くさいことになっています。

山奈は元々「南薑」などと呼ばれており、山奈は別名に過ぎなかったのですが、近代の研究によってその元となる植物が数種に渡ることが明らかになりました。しかも中国南部とインドネシアなど幅広い地域で非常によく使われる香辛料でありながら別名が多く、元となる植物が多く、しかもものによっては種子や葉を薬や食用にし、これもまた別の名前で呼んでいます。

ある植物の葉がAで根がBという名前で、別の植物の根がBで葉がC、更に別の植物の根がBでその別名がCなどということが平気で起こっているのです。しかも中国語とインドネシア語で呼び方が違うのでそれぞれを"正確に呼ぼうとすればするほど"混乱してしまいます。

現地の人の言葉に従ってざっくり名前を憶えておけば実用には全く問題がないのですが、翻訳する時などに非常に苦労します。

昔の日本人が名前を間違えてつけてしまった理由がなんとなく理解できてしまいますね(笑)。

それではレシピです。




[材料]
鶏もも肉 ……… 2本
ネギ ……… 30g
ショウガ ……… 25g
花椒粉 ……… 小さじ1/4
山奈粉 ……… 小さじ1/4

[調味料]
塩 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 少々
コショウ ……… 少々
酒 ……… 大さじ1
水 ……… 50cc

[作り方]
1.鶏もも肉をよく洗い、太い部分に包丁で1cm間隔で切れ込みを入れておく。

2.ショウガを包丁の腹などでたたいて砕き、ボウルに入れてすべての調味料、花椒粉、山奈粉と混ぜ合わせてよく揉んでおく。これを作り方1の鶏もも肉の表面に塗り、そのまま20分ほど漬けておく。

3.作り方2の鶏もも肉を耐熱容器に乗せ、ラップをして蒸し器にかける。30分ほど中火で蒸したら取り出し、食べやすい大きさに切り分けて器に並べる。容器に残った汁に少量の塩(分量外)を加えて味を調えたら鶏肉の上からかけて完成。

Point!






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