蕃茄肉片炒蛋│トマトと豚肉の中華風卵とじ

難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『蕃茄肉片炒蛋│トマトと豚肉の中華風卵とじ』のレシピを紹介します。炒めたトマトと牛肉をふわふわの卵と絡めた料理です。正確に言えば卵とじではないですが、熱炒店などでも食べられる人気料理です。

日本でも用いられる漢字はもちろん中国から取り入れたものです。遣隋使や遣唐使を通じて当時世界最高峰であった中国の文化を学び、取り入れる過程で漢字も輸入され、日本語と組み合わさって独特の言語を生み出しました。

スルスルと時代は下り、近現代、日本の技術や文化が中国よりも先に進んだ分野では、今度は日本で生まれた漢字語が中国に逆輸入されるようになりました。明治期以降の多くの学問分野における専門用語が例として挙げられますが、そうした専門用語以外にも"日本語独特の漢字の使い方"が中国語に取り入れられた例があります。

例えば、「○○団(團)」、「○○力」、「○○型」、「○○場」、「○○性」などなどです。現代中国語でも多用されるこれらの漢字の使い方は日本で生まれたものが中国に逆輸入されたものです。「○○協会(會)」や「○○主義」もそうですね。

他にも英語の訳語として日本で生まれた漢語の多くも中国語に逆輸入されました。 有名どころでは 「電話」、「幹部」、「芸(藝)術」、「否定」、「肯定」、「海抜(拔)」、「直接」、「警察」、「雑(雜)誌」、「法人」などなど。否定も肯定も日本で生まれた漢字語なんですね。

これに加えて台湾では日本統治時代に入って来た日本語にそのまま漢字を宛てた語が今でも多数残っています。最も有名なのは「おばさん」でしょうか、漢字は「歐巴桑」などと宛てます。「とうさん」、「にいさん」、「ねえさん」もよく使います。他にも「オートバイ」、「タタミ」、「サシミ」、「ジャンパー」、「あっさり」などがあります。中でも「あっさり」は形容詞として非常によく使います。ただ日本語で淡泊を意味するあっさりとはちょっと違って、台湾で使う「あっさり」は即断即決、優柔不断なく物事をすっぱり決めるという意味です。食べ物の味には使いません。

 そして現代、日本のコンテンツ文化が世界を席巻してからは、これまた多くのサブカル用語、ゲーム用語、アニメ用語などが中国語に流入しました。ちなみに台湾では日本のアニメ、コミック、ゲームを総合してACGと呼びます。近年これに小説を加えた「ACGN」という言葉も生まれています。この分野では「萌」、「声優」、「女優」、「攻略法」、「達人」などなど。また特定のアニメの中だけで使われる造語が、概念を拡張して中国語で使われるケースも増えています。エヴァンゲリオンから「暴走」、攻殻機動隊から「光学迷彩」、「攻性防壁」、他にも「自立思考砲台」、「部位破壊」などなどなど、流行する期間は短いですが、そのまま定着してしまう例もあるのでなかなか侮れません。

最後に日本の社会現象が、中国語に輸入されたケースです。「暴走族」、「援助交際、援交」、「少子化」などなど。

今では中国語が日本語に影響を与えるケースは皆無といっていいので、日本の影響力というのもまだまだ捨てたもんではないのかもしれません。

それではレシピです。



[材料]
卵 ……… 2個
トマト ……… 半個
豚肉 ……… 40g
ネギ ……… 適量
水 ……… 100cc
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1

[調味料1]
塩 ……… 少々
砂糖 ……… 少々
ケチャップ ……… 小さじ2

[調味料2]
塩 ……… ごく少々
片栗粉 ……… 少々

[作り方]
1.豚肉を薄切りにし、調味料2の塩と片栗粉を振っておく。

2.トマトをみじん切りにする。ネギをみじん切りにする。卵を溶いておく。

3.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、作り方1の豚肉を炒めて色を変える。続いて水とすべての調味料1、トマトを加え、強火で沸騰させながら火を通す。

4.作り方3のフライパンの水が沸騰したら火を止めて水溶き片栗粉を加え、とろみをつける。予熱が残っているうちに卵を高い位置から流し込み、かき混ぜて固める。器に盛り付けたらネギを散らして完成。

Point!
豚肉をひき肉で作ったり、鶏肉に変えたり、豆腐で作ったりしてもヘルシーです。またベーコンで作っても美味です。



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