小米粥│アワ粥

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
古代より連綿と受け継がれてきた伝統食『小米粥│アワ粥』のレシピを紹介します。料理名の通りアワをお粥にした料理です。現代風にオートミールを少量浮かべてアクセントにしています。砂糖や黒糖を加えて甘く作り、デザートとして出してもよいでしょう。

アワは学名を Setaria italica 、日本語では粟の字を当てますが、現代中国語では「小米」と表記します。アワは古来より世界中で栽培されてきた穀物で、地域によっては稲作よりも古い歴史を持ちます。もともと「米」の字はアワを指していたと考えられており、中国最初期の酒もアワを利用して作られたものです。中国中北部では古代文明の時代から唐代あたりまで、主食といえば米ではなくアワでした。

アワは通常の植物が気孔を閉じてしまい光合成が難しくなってしまうような乾燥、高温地域でも、光合成機能を維持できるC4型光合成能という機能を持ちます。単位面積当たりの収穫カロリーはイネや小麦よりも低いのですが、早ければ3か月ほどで収穫が可能で栽培も容易なため、今でも各地で栽培が続けられています。ただし連作障害を起こしやすいので、それなりに農薬が必要です。日本では稲作と同じくらいの歴史があり、いわゆる「五穀豊穣」の五穀の一つに数えられています。

台湾では伝統的にアワで作った「小米酒(アワ酒)」を祭祀に用い、現在でも一定の需要があります。さすがに米を主食としている現在は、米で作った酒のほうをおいしく感じてしまいますが、小米酒は小米酒なりの良さというものがあります。興味がある方はたいていどこの商店にも置いてあるので台湾訪問時に挑戦してみましょう。醸造方法を工夫すればもっとおいしく作れそうです。

同量のコメよりも低カロリーでミネラル分を多く含むことから、近年台湾では健康食としての需要が高まっています。スーパーの穀類コーナーの片隅にアワがおかれていることも多いです。日本でも手に入れやすいと思うので、いろいろな料理に使ってみましょう。

まずは基本の粥の作り方を覚えましょう。



[材料]
アワ ……… 150g
オートミール ……… 50g
 (コーンフレークなどを利用する)
水 ……… 2000cc

[調味料]
塩 ……… 適量
 (甘く作る場合は砂糖100gほど)

[作り方]
1.アワをよく研ぎ、水に1時間ほど浸しておく。

2.鍋に作り方1のアワと水を入れ、火にかけて強火で加熱して沸騰させる。沸騰したら弱火にし、蓋をせずに時々かき混ぜながら20分煮込む。塩で味を調えたら、器に盛り付け、オートミールを振りかけて完成。

Point!
水の量は好みで調節しましょう。温かくても冷やしても飲めます。

甘く作る場合は薄めに作ってハッカなどのハーブやドライフルーツを浮かべるとおしゃれです。


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