番茄豆腐煲│トマトと豆腐のシチュー

難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『番茄豆腐煲│トマトと豆腐のシチュー』のレシピを紹介します。トマトと卵豆腐をさいの目に切り、醤油ベースのとろみのついたスープで煮込んだ料理です。思った以上に簡単に作れるので、ぜひ挑戦してみましょう。

トマトは世界で最も消費量の多い野菜だと言われています。そのくせほとんどの国で加工品以外の輸入を禁止(日本では2006年に一部解禁)しています。生鮮トマトの輸入を禁止している最大の理由は「タバコベト病」という病気の原因菌がトマトを通じて国内に持ち込まれるのを防ぐためです。タバコベト病は感染力の非常に強い病気(胞子で風媒感染)で、タバコの葉に感染しその葉を枯らしてしまいます。アジアでこの病気が発生したことはありませんが、過去ヨーロッパで発生した時は多くの国で栽培していたタバコが"全滅"しました。タバコと同じナス科の植物全般に感染しますが、タバコの被害が特に顕著なため、ナス科の生鮮植物は基本的に輸出が禁止されています。

タバコは価格が法律で決まっているので、生産量が少なくなったからといってすぐに値段があげられません。輸出入にも許可が必要です。要は大切な税金収入を守るため、多くの国でトマトの輸入が禁止されているということですね。

台湾では日本統治時代にタバコの栽培が始まりました。当時は「タバコ一分、米1甲(1甲は10分)」という言葉があり、タバコがコメの10倍儲かったということを示しています。中南部地域で特に客家らによる大規模栽培が始まり、台湾のたばこ産業は隆盛を極めました。当時タバコの葉を乾燥させるために多数つくられた「菸楼」は、広島式と大阪式という二種類があり、現存するものは観光施設として開放されています。

その後、台湾タバコ公社の方針転換や外国産たばこの輸入解禁などにより台湾のたばこ産業は急速に没落しました。現在台湾のタバコ農家はごくわずか、ひっそりと栽培を続ける残るのみとなっています。いろんな悲喜こもごもがあったのでしょうね。

日本統治時代は美濃地方でタバコの栽培が盛んだったそうです。訪れることがあれば当時の風景に思いを馳せてみましょう。



[材料]
卵豆腐 ……… 1丁
トマト ……… 200g

[調味料]
醤油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1/2
塩 ……… 少々
水 ……… 200cc
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1

[作り方]
1.トマトの皮をむき、ヘタを取ってさいの目に切る。豆腐をトマトと同じ大きさのさいの目に切る。

2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、つくり方1のトマトを炒めて香りを出す。続いて豆腐と醤油、砂糖、塩、水を加え加熱して沸騰させる。5分ほど煮込んだら水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。

Point!
これにカニ肉を加えると『螃蟹番茄豆腐煲』という高級料理に早替わりします。エビや溶き卵などを加えてみても良さそうですね。


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