蒜苗拌豬皮│葉ニンニクとブタ皮のサラダ

難易度: 調理時間:2時間
台湾熱炒店の定番おつまみ『蒜苗拌豬皮│葉ニンニクとブタ皮のサラダ』のレシピを紹介します。砂糖醤油で煮込んだ豚皮に葉ニンニクを合わせ、ラー油で辛味をつけて食べる料理です。ビールのおつまみに最適です。

豚皮部分を加熱して得られる脂を中国語で「豚油」と言います。いわゆる「ラード、豚脂」のことです。日本語と違って油の字を使うのが面白いですね。ちなみに油は常温で液体、脂は常温で個体の油脂を指します。

古来より食用にできる動物性脂肪として非常に珍重され、世界中で様々な用途に用いられてきました。原料となる豚により品質はピンキリですが、日本の最上級黒豚やイベリコ豚などのラードは非常に品質が良く、不飽和脂肪酸を多く含み低コレステロール、脂自体に濃厚な旨味を含みます。もちろん価格もそれなりです。

作り方は豚皮を直接加熱して得る乾式法と水で煮込んで表面に浮いてきた油を得る湿式法の二種類があり、それぞれ水分含量が異なるため微妙に品質が異なります。養豚産業のあるほとんどの地域で製造されており、それぞれの地域でラードを利用した様々な料理があります。

台湾にも『豚油飯』という貧困の代名詞とされる料理があります。文字通り白ご飯にラードを乗せ、少量の醤油を垂らして食べる料理です。これを食べると貧しい時代を思い出してしまうということで、最近はあまり食べなくなってしまいましたが、栄養バランスが良いということで近年再評価されています。割とおいしいので、時々食べる分には全然問題ないと思いますが、いろんな想いがあるのでしょうね。

味覚と結びついた記憶は強烈です。

さて1970年代あたりの台湾では家庭で使う油のほとんどがラードでした。しかし植物油全盛となった現在までラードの使用量が年々減っています。油脂メーカーもなんとか消費を伸ばそうと「豚油」の名称を「清香油」などと変えて販売していますが、それも暖簾に腕押しのようです。

それでも揚げ菓子や揚げ麺はラードを使って作るのが今でも続けられています。

「経済の改善→健康志向の高まり」と使用量を減らしつつあったラードですが、「健康効果・味の再発見→企業努力」で少しだけ使用量が持ち直すというのは世界的な流れのようです。なるべく品質のいいものを使いましょう。



[材料1]
豚皮 ………400g
ネギ ……… 40g
ショウガ ……… 20g
八角 ……… 1個
 (なくてもよい)
水 ……… 600cc
葉ニンニク ……… 50g
トウガラシ ……… 2本

[調味料1]
醤油 ……… 200cc
砂糖 ……… 大さじ3
酒 ……… 100cc


[調味料2]
醤油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
ラー油 ………大さじ2
ごま油 ………小さじ1

[作り方]
1.豚皮をよく洗い、表面を軽く炙って残っている毛を処理する。鍋に水を沸騰させ、適当な大きさに切った豚皮を入れて30分ほど煮込む。豚皮を取り出して水気を切っておく。ネギをぶつ切りにする。ショウガを薄切りにする。

2.鍋に水と すべての調味料1、ネギ、ショウガ、八角を入れて沸騰させ、作り方1の豚皮を入れて弱火で1時間ほど煮込む。

3.作り方2の豚皮を取り出し、千切りにする。葉ニンニクを千切りにする。トウガラシを千切りにする。ボウルなどに豚皮、葉ニンニク、トウガラシとすべての調味料2を入れてよく混ぜ合わせたら完成。

Point!
豚皮には脂分が残っていることがあります。作り方1で茹でた後、包丁でこそぎ取っておきましょう。

葉ニンニクをネギやアスパラガスに変えても作れます。もちろんアスパラガスは湯通ししておきましょう。


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