黑豆漿|黒豆の豆乳

難易度:☆ 調理時間:下準備 + 30分以内
前回の『豆乳』とほとんど変りませんが…、黒豆で作る『黑豆漿|黒豆の豆乳』のレシピを紹介します。ダイズの一部を黒豆で置き換えて作ります。全量を黒豆で作るわけではありません。

黒豆はダイズの変種で、果皮にアントシアニン系の色素を含むため黒くなりますが、他は普通のダイズと同じです。

アントシアニンは「ブルーベリーで視力回復!」とか「赤ワインで健康に!」などの正体になる成分です。今回はアントシアニンについてちょいと難しいことを書きます。興味がない方はレシピに飛びましょう。

アントシアニンは高等植物によく見られる赤、青、紫などの色を呈する色素です。通常は配糖体の形で細胞内に存在します。アントシアニンから糖の部分を除いた部分をアントシアニアジンと呼び、三つの炭素環を持つフラボノイドの一種です。フラボノイド部分はどの植物も共通で L-フェニルアラニンというアミノ酸から生合成されます。

構造式の独立したベンゼン環部分に何個の水酸基が付くかで色が変わり、少ないほど赤色に、多いほど青色になります。この部分の水酸基の数によって、一つ:ペラルゴジニン、二つ:シアニジン、三つ:デルフィニジンと分類されます。デルフィニジンを合成する酵素を細胞に組み込むことで、近年開発されたいわゆる「青いバラ」や「青いカーネーション」が生まれたのです。

実はデルフィニジン単体のみでは青紫程度の色にしかならず、ツユクサやアジサイのような鮮やかな青色にするにはもう一工夫する必要があります。この一工夫が金属錯体の形成という手法で、鉄やアルミニウムイオンをデルフィニジンと共存させると青色が強まるという傾向があるのです。実は赤のアジサイも青のアジサイも細胞内にあるアントシアニン種類も量もほとんど変らないのですが、土壌に含まれるわずかなアルミニウムの量によって花(がく)が青くなったり赤くなったりします。上手くすればアジサイやの色を変えるのも可能ですので、園芸を趣味にする方は調べてみましょう。また黒豆を煮るときに発色を良くするため鉄釘を加えるという知恵もここからきています。

自然界のさまざまな「色」がどのような仕組みで発色しているのかはまだよく分かっていないものも多く、世界各地で研究が行われています。自然界の色がどのようにして発色しているかという研究は、実は日本が世界に誇る研究分野でもあります。興味深い研究結果が毎年のように出てくるので、園芸や色に興味がある人は自分で調べてみましょう。世界中で騒がれているブルーベリーで視力回復!とか赤ワインで健康に!とかは、実は日本人の研究によるところが大きいのです。

黒豆の豆乳が飲みたくなってきましたか?ぜひ自作してみてください!


[材料]
ダイズ ……… 350g
黒豆 ……… 100g
水 ……… 3000cc

[調味料]
砂糖 ……… 適量

[下準備]
1.ダイズと黒豆を水(分量外)に6-8時間浸けておく。

[作り方]
1.下準備したダイズと黒豆を水と一緒にミキサーに入れてよく粉砕する。

2.作り方1のダイズと黒豆を漉して雑物を除き、鍋に入れて15分ほど泡が消えるまで加熱する。好みで砂糖を加えて完成。

Point!
粉砕する時の水は少々少なめでもOK。余った水は煮込むときに加えてください。

一度煮込まないと割りとすぐ腐ります。必ず加熱してから食べましょう。


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