乾燒花枝│イカチリ

難易度:☆ 調理時間:30分以内
以下を炒めて中華スープのあんかけでとじる『乾燒花枝│イカチリ』のレシピを紹介します。カニ足など他の海鮮で作っても美味しいおかず料理です。炒め物ですがエビチリのようにソースがかかっています。

今日のコラムはイカにまつわるアレルギーの話です。 ちょっと難しいので興味のない方は読み飛ばしてください。

一般の人は余りご存知ではないかもしれませんが、イカは高確率でアレルギーを起こす要注意食材の一つです。日本ではあまりにも一般的な食材であるため、自身がアレルギーを持っていることを気付かずに食べ続けている人もたくさんいます。筆者もその一人で、30歳を過ぎて病院で検査したところ、なんとイカに中等度のアレルギーを持っていることが分かりました。そういえば、イカ食べると口の周りや関節が痒くなってた気が…(笑)。思い当たる節がある方はぜひ調べてもらいましょう。台湾で200種類くらいのアレルゲン検査をすると8000元くらい、日本よりも格安で、結果は一週間くらいで出ます。もし検査したい方がいらっしゃれば病院紹介します。

イカのアレルギーの原因となるのは、筋肉に含まれているトロポミオシンというタンパク質です。人間にも存在し、アクチン、ミオシンなどと共同して筋肉の収縮、弛緩に関連します。筋肉のタンパク質なのでもちろんイカが新鮮かどうかに関わらず存在します。

このトロポミオシンは種ごとに構造が大きく異なり、特にイカ、エビなどの甲殻類、家ダニなどの昆虫類のトロポミオシンはアレルギーの原因となることが分かっています。トロポミオシンは加熱してもほとんど構造が変らない耐熱タンパクの一つで、火を通したからといってアレルギーが起きなくなるわけでもないので困ったものです。またある程度の抗原交差性を示すので、イカにアレルギーがあれば程度の違いはあれエビやカニにもアレルギーがあることが多いようです。(筆者もやっぱりエビやカニに軽度のアレルギーがありました。)

イカをはじめとするほとんどすべての食物アレルギーは花粉症と同じI型と呼ばれる即時型のアレルギーです。I型アレルギーは免疫グロブリンE(IgE)というタンパク質が関連するタイプのアレルギーで、アレルゲンが体内に吸収されると…(省略)…マスト細胞表面のIgEとアレルゲンが架橋し、ヒスタミン、ロイコトリエンなどが放出されて、アレルギー症状が引き起こされます。マスト細胞は皮膚、気管、腸管などに多く存在するので、皮膚ならじんましん、気管ならぜんそく、腸管なら下痢などを引き起こします。重篤な人は気道が閉塞し、呼吸困難を引き起こし死に到ることもあります。そういえばIgEを発見したのは石坂公成氏日本人)という方で、免疫学における一大発見であり何度もノーベル賞の候補に挙がっています。もしかすると近いうちに良い知らせがあるかも知れませんね。

というわけでレシピです。美味しそうですね!


[材料]
イカ ……… 400g
 (身の部分のみ、足は使わない)
ショウガ ……… 10g
ニンニク ……… 2個
トウガラシ ……… 10本
サヤエンドウ ……… 20g
中華スープ ……… 150cc

[調味料1]
塩 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
酒 ……… 小さじ1

[調味料2]
豆板醤 ……… 小さじ1
ケチャップ ……… 大さじ2
酢 ……… 小さじ1
ごま油 ……… 小さじ1/2
水溶き片栗粉 ……… 大さじ2
砂糖 ……… 小さじ2
醤油 ……… 小さじ2


[作り方]
1.イカをきれいに洗って皮を剥き、長さ5cmほどの食べやすい大きさに切り分ける。イカの表面を格子状に飾り切りし、調味料1の塩、胡椒を振っておく。ショウガとニンニクを細かくみじん切りにし、小皿に入れて調味料1の酒と混ぜ合わせておく。トウガラシは縦に包丁を入れ、種を除いておく。サヤエンドウの筋を取り除いておく。

2.熱したフライパンに大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、作り方1のイカを入れて色が変わるまで炒める。火が通ったら取り出して油を切っておく。

3.作り方2のフライパンに大さじ1-2のサラダ油(分量外)を足し、トウガラシを黒くなるまで弱火で炒める。続いてショウガとニンニクを加えて香りが出るまで炒めたら、サヤエンドウ、 すべての調味料2と中華スープを混ぜ合わせたものを加え、とろみが付くまで加熱する。

4.作り方3のフライパンに作り方2のイカを入れ、味が馴染むように混ぜ合わせながら数十秒炒める。最後に器に盛りつけて完成。

Point!
イカ以外の海鮮でも作れます。好みで少量のハムなどを加えてもよいでしょう。

中華スープに調味料2を混ぜ合わせたあと、一度味見して醤油や塩で味を調整してください。

トウガラシは風味付けです。食べません。


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