桂花醬│キンモクセイジャム

2016年7月21日 記事を更新しました。

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
様々な中華料理で応用が可能な『桂花醬│キンモクセイジャム』のレシピを紹介します。その名の通りキンモクセイの花をジャムにしたものでとても良い香りがします。中華料理だけでなく様々な西洋菓子や飲料の香り付けにも使えますので、ぜひお手元に作り置きしておきましょう。

いわゆるキンモクセイは、モクセイ(ギンモクセイ、Osmanthus fragrans)の変種で学名を Osmanthus fragrans var. aurantiacus と言います。あくまでギンモクセイの変種なので独立した種ではないことを覚えておきましょう。キンモクセイは中国語では一般的に「桂花」と呼ばれますが、こちらも正確にはモクセイ(ギンモクセイ)の仲間を総称した呼び方です。キンモクセイの中国語は植物学的には「丹桂」と呼ぶのが正しいので注意しましょう。 また乾燥させたキンモクセイの花も「桂花」といい、古くは痰切りや歯痛の薬として用いました。現在も様々な料理の香り付けに用いられます。

中国南部、台湾、インド、東南アジアに自生する植物で、日本には江戸時代にもたらされました。江戸時代からすでに厠の側に植えて悪臭を消すのに使われていたそうです。その後、近代に入って香りの成分が化学合成されるようになり、芳香剤としてこれまたトイレの消臭に使われることとなりました。キンモクセイといえばトイレを連想してしまう人も多いことでしょう。そのため日本ではなかなか食品の香りとして定着するのが難しいようです。

実際のキンモクセイは鼻に残るしっかりした清涼感のある香りで、淡白な料理に彩を添えてくれます。通販でも購入できますが、自作も簡単です。

もちろん明日はこの『桂花醬』を使った絶品中華料理を紹介したいと思います。



[材料]
乾燥キンモクセイの花 ……… 1/2カップ
砂糖 ……… 100g
塩 ……… 一つまみ
酒 ……… 100g
 (塩で苦みを抜く場合は水でもよい)

[作り方]
1.乾燥キンモクセイの花を水に晒してごみを取り除く。ある程度水を吸ったらガーゼなどで水気を切っておく。

2.フライパンに砂糖をいれ弱火で加熱しながら砂糖の粒がなくなるまで溶かす。

3.砂糖が溶けたら作り方1の乾燥キンモクセイと酒を加え、火を止めてよくかき混ぜる。消毒した清潔なビンに入れて完成。

Point!
乾燥キンモクセイはあまり長時間水に晒してはいけません。香りが逃げてしまいます。数分でOKです。また水気はしっかり切りましょう。

砂糖を加熱して溶かしますが、カラメルにはしません。透明な砂糖液を作ってください。

水に晒した乾燥キンモクセイに極少量の塩を振って苦味を抜く技法もあります。その場合日本酒は不要です。

保存するビンは煮沸消毒したものを使いましょう。

冷蔵して数ヶ月保存できます。冷やすと硬くなる場合は大さじ1くらいの蜂蜜、水、ショウガの絞り汁などを加えてください。

本来は新鮮なキンモクセイの花を使いますが、開花期以外は入手が難しいので乾燥させたものを使っています。新鮮なものが手に入る方はそちらを使ってください。

出来上がった『桂花醤』適量にお湯を注ぐとおいしい『桂花茶』が出来ます。


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