清炒青蝦│天津風エビ炒め

難易度:☆ 調理時間:30分以内
当ブログでは初(?)の天津料理の紹介です。『清炒青蝦│天津風エビ炒め』という天津の伝統料理のレシピを紹介します。エビをキュウリと共にさっぱりと揚げてから、調味料で炒めて作ります。


中国八大菜系に入っていないため日本ではあまりなじみがありませんが、中国の天津地方には「天津菜」と呼ばれる一大菜系が存在します。

天津は中国北部、渤海に面した大都市で、明清代から物流の中心として大いに栄えました。ちなみに「天津」とは「皇帝が河を渡った場所」の意味です。

天津菜は料理体系としては比較的歴史が短いのですが、明代にはすでに美食の体系として知られ、商業開発と共に一大発展を遂げました。その下位分類には「宮、商、館、門、家」の五種類、即ち宮廷菜、商埠菜、公館菜、宅門菜、家庭菜が知られています。清崩壊後に多くの料理人が天津に流れて来て伝わった宮廷料理、伝統的に高級商人らが接待に使ってきた料理、名家のお抱え料理人が趣向を凝らした創意料理、伝統の名菜、そして家庭料理まで非常に幅広いバリエーションの料理があるのが特徴です。

前述したとおり天津料理は非常に賑やかでどんな目的にも合わせやすい万能の料理体系なのですが、1955年に中華人民共和国で八大菜系を制定した時に残念ながらあと一歩で八大菜系の一角に食い込むことが叶いませんでした。そのため「不遇の第九大菜」とも呼ばれ(笑)なかなか全国的に発展する機会がありません。

天津菜を代表する料理には「細八大碗」、「粗八大碗」、「四大扒」、「冬令四珍」などがあり、今回紹介する『清炒青蝦』はこのうちの「粗八大碗」の中の一皿です。

日本や台湾ではほとんど食べられないものばかりなので、自作した方が早いでしょう。天津料理はどれも"典型的な本格中華"の風格があるものばかりで、ぜひ再現に挑戦してみてください。


写真はエビだけで作ったもの。シンプルです。

[材料]
エビ ……… 400g
卵白 ……… 2個分
ネギ ……… 20g
ショウガ ……… 10g
キュウリ ……… 50g

[調味料]
味の素 ……… 小さじ1/4
ごま油 ……… 小さじ2
片栗粉 ……… 大さじ1
酒 ……… 大さじ1
酢 ……… 大さじ1/2
塩 ……… 小さじ1/2

[作り方]
1.エビをよく洗って殻と背ワタを除いたら、卵白、片栗粉、塩とよく混ぜ合わせておく。ネギとショウガをみじん切りにする。キュウリを食べやすい大きさに切る。

2.鍋に揚げ物油を入れて140度に熱し、作り方1のエビを手早く揚げて火を通す。エビの表面に火が通ったら取り出して油を切っておく。同じ油にキュウリを入れて火を通し、取り出して油を切っておく。

3.熱したフライパンにごま油をひき、ネギとショウガをいためて香りを出す。続いて作り方2のエビとキュウリを加え、味の素、酒、酢を加えて味を調えたら完成。

Point!
キュウリをアスパラガスで置き換えた『蘆筍清炒青蝦』という料理もあります。日本で作るならこちらの方がおすすめです。

エビは火を通し過ぎないようにしましょう。いかにプリプリの状態を保つかがポイントです。

殻つきのままでも作れます。その場合でもヒゲは切り落としましょう。


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