檸檬蝦│レモンエビ

難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理の一つ『檸檬蝦│レモンエビ』のレシピを紹介します。エビをレモンソースと共に炊いて作る簡単料理で、冷やしても食べられます。

「レモン」といえば「ジョージ・アカロフ」。このつながりが分かる方は経済学を学んだことがある人でしょう(笑)。

今回はいつもと趣向を変えて「経済学におけるレモン」とは何かを簡単に説明したいと思います。興味ない方は読み飛ばしてそのままレシピに進んでください。

経済学では「情報の非対称性」というものを取り扱うことがあります。これは「売り手」と「買い手」に著しい情報の差がある場合を指し、医療、弁護士、会計などの専門サービスや中古市場、立法などが分かりやすい例として使われます。

経済学の分野ではあまりにも有名なジョージアカロフの論文“The Market for Lemons: Quality Uncertainty and the Market Mechanism”では、中古車市場を例に情報の非対称性が売り手と買い手の行動にどのような変化を与えるかを考察しています。そんなに難しくないので興味がある方は読んで見ましょう。ちなみにアカロフはこの情報の非対称性についての論文でノーベル経済学賞を受賞しています。名著です。

論文では中古車市場では売り手は買い手に商品の情報を明かにすることはなく、その結果中古車市場には質の悪い商品だけが流れるようになるということが述べられています。アメリカの中古車市場では不良中古車を指す隠語として「レモン」が用いられるため、こういう情報の非対称性が存在する市場をレモン市場と呼ぶようになりました。

もうちょっと分かりやすく書くと、「客は中古車屋が知っている中古車の品質(事故歴や修理歴など)を知らない。」→「良い中古車と悪い中古車を区別できない。」→「中古車屋は中古車の善し悪しを客に伝えるメリットがない。」→「質の悪い中古車を手にした客はすぐに手放す」→「質の悪い中古車ばかり中古車市場に出回るようになる。」というような感じです。

医療、法律、会計などの専門サービス市場においてもほぼ同様の現象が見られ、市場を適切に管理するために別の監視コストが必要であることが分かっています。あとは保険の売買や労働者を雇用する場合など様々な例があるのですが…、普通の人にはちょっと難しいですね(笑)。


最近の韓国のMERS禍で韓国人のドクターショッピング(納得のいく診断結果を得るまで病院をはしごすること)が感染拡大の一因とされていますが、これも同じように医師と患者の「情報の非対称性」が引き起こす典型的な例といえます。

実証研究を行えばどれだけのコストをかけて、どちらにどれだけのインセンティブを与えれば市場が是正できるかは計算で出すことができるのですが、規模が大きくなると政治や法律の問題とも関連するので、一朝一夕での是正は難しくなります。いつの時代も我々はある程度の歪みを抱えたまま生活していくしかないのです。

経済学の大学後期か大学院の最初くらいのミクロ経済でこういったことを学びます。現在の我々の生活に密接に関連している経済学の一分野なので、興味がある人は教科書を買って読んでみてはいかがでしょうか?新しい世界が広がりますよ。
 
それではレシピです。


[材料]
エビ ……… 10-12匹
ニンニク ……… 10g

[調味料]
七味唐辛子 ……… 大さじ1
レモン汁 ……… 大さじ3
塩 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 大さじ1

[作り方]
1.エビのヒゲを切り、殻を剥いて背ワタを取っておく。ニンニクをみじん切りにする。

2.ニンニクとすべての調味料を混ぜ合わせてソースを作る。

3.作り方1のエビと作り方2のソースをすべて炊飯器に入れスイッチを入れる。 10分ほど炊いてエビに火が通ったら完成。

Point!
千切りにしたキャベツなどを添えて食べましょう。

そのままフライパンで炒めても作れます。

アサリ、イカ、白身魚切り身などその他の魚介類をくわえて作ってもOK。まとめて炊飯器に入れるだけなので簡単です。


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