龜羊湯│亀羊スープ

難易度: 調理時間:2時間
湖南料理から伝統的な滋養スープの名品『龜羊湯│亀羊スープ』のレシピを紹介します。亀肉と羊肉という二大滋養食材にいくつかの生薬を使った、元気の出る一品です。

この料理では「附子(炮附子)」という生薬を使います。全身の痛みをとったり、冷え性を治したりする効果に優れる使いどころの多い優秀な生薬なのですが有毒です。日本では通常0.5-1gほどしか使いませんが、中医学では3-15g、時にもっと大量を一度に使うことがあります。今回の料理にはこの附子を10g使いますが、よく分からないという方は抜いて作りましょう。

『龜羊湯│亀羊スープ』は明清の時代に湖南省でとても流行った料理で、あるホテルの料理人によって開発されました。誕生当時はウミガメ肉と羊肉で作っていたとされます。亀肉には補血、羊肉には補気の効能がありますが、これらにさらに党参、黄蓍、当帰、附子を加えることで強力な滋養作用を発揮します。100年前に開業し、現在も長沙市に残る火宮殿という老舗のホテルの名物料理ともなっているらしいので、湖南省を訪れる方は是非味わってみてください。すばらしい滋養効果が有るので、できるだけ体が弱っている時に訪れるのがよいでしょう(笑)。元気な人が食べたら、鼻血を出すかもしれません。

日本で再現するならスッポンを使うのがいいと思います。もちろんウミガメの肉が手に入ればそれを使ってかまいません。



[材料1]
羊肉 ……… 500g
亀肉 ……… 500g
ラード ……… 75g
ネギ ……… 15g
ショウガ ……… 10g
水 ……… 1250cc

[材料2]
党参 ……… 10g
黄蓍 ……… 10g
当帰 ……… 10g
炮附片 ……… 10g(→Point参照)

[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
味の素 ……… 1g
胡椒 ……… 少々
酒 ……… 50g
砂糖 ……… 大さじ1

[作り方]
1.亀肉を沸騰したお湯で茹でてあくを抜く。この時に爪や甲羅表面の膜などを剥いでおく。羊肉も沸騰したお湯で茹でてあくを抜き、氷水に付けて締める。羊肉はあくを抜いたら5mmほどのさいの目に切り分けておく。ネギはぶつ切りにする。ショウガはうす切りにする。

2.熱した鍋にラードをひき、亀肉、羊肉をざっと炒めて軽く焦げ目を付ける。続いて酒を加えて水気がなくなるまで炒めたら肉を取り出して油を切っておく。

3.土鍋に作り方2の亀肉と羊肉、砂糖、党参、黄蓍、附子、当帰、作り方1のネギとショウガ、水を加え蓋をして沸騰させる。沸騰したら弱火にし、1時間ほど煮込んだらネギとショウガを取り除く。最後に味の素、雇用を加えて亀肉、羊肉とスープを器に盛りつけたら完成。

Point!
炮附子の量はこの量で間違いありませんが、毒性が強いので子供には食べさせないでください。大人だけが食べられる料理です。また炮附子を購入する時は「必ず」きちんと炮制(毒性を低減する処理)がされているものを購入してください。よく分からないという人は、炮附子は抜いて作りましょう。

亀肉の種類は指定していませんので、手に入るものを使って作ってください。それぞれのカメの捌き方には技巧がありますが、冷凍などであらかじめさばかれたものを使うのが間違いないでしょう。通常は亀をそのまま茹でて爪を抜き、甲羅の膜を剥ぐだけで、そのままの形をスープに入れて作ります。






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