琉璃南瓜│琉璃カボチャ

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
本日は名前も美しい『琉璃南瓜│琉璃カボチャ』という料理のレシピを紹介します。カボチャを「琉璃」に見立てて作る美しい料理です。

琉璃(または瑠璃、流離、瑠瓈などとも)は古代中国で西方から伝わった宝石ラピスラズリを指す言葉です。古代パーリ語の Veluriyam という言葉が由来になっているそうで、最初期は仏教と共に伝わったので、仏家七宝(金、銀、琉璃、頗梨、車渠、赤珠、瑪瑙)の一つにも数えられます。

漢字が似ているため中国でも琉璃とガラス(玻璃)を混同している人がいますが、琉璃は半宝石の一種で、ガラスではありません。ちなみに韓国では琉璃と書いて유리(ユリ)と読み、こちらはガラスの意味になります。

紀元前三世紀ころに西方の大月氏が製法を中国に伝えたといわれ、その後中国では王朝の庇護を受けて盛んに製作されます。古代中国の王宮や仏閣などの建築物の装飾品として盛んに使われ、また粉末にして青い色素としても用いられました。鉛が含まれているので食器には向きませんが、様々に加工した中国の瑠璃製品は古代世界を席巻しました。

製造には1100から1500度というかなりの高温が必要で、古代は窯の製法が厳重に秘匿され国家機密とされました。戦国時代に瑠璃の製造は最盛を極め、様々な色、形、用途のものが作成されては、世界中に工芸品として輸出されました。この時代に輸出された中国の瑠璃製品は現代でも世界各国の博物館で見ることができます。しかし王朝の交替が激しい中国では東漢の滅亡と共に瑠璃も窯の製法も失われてしまい、以降は近代に入るまで天然の瑠璃を加工したものしか市場に出回らなくなってしまいます。この天然の瑠璃も明代には枯渇してしまいました。

古代とまったく同じ製法(脱蝋鋳造)による瑠璃の製法が再発見されるのはなんと1980年代になってから。それ以降は瑠璃の工芸品や再び中国を中心に流行します。瑠璃は2000年の時を越えて現代に蘇った技術なのです。

そんな瑠璃の名を冠するカボチャの料理『琉璃南瓜│琉璃カボチャ』です。美しさもさることながら、とてもおいしくヘルシーですので、ぜひ再現してみましょう。


[材料]
カボチャ(皮を除いた部分) ……… 300g
ニンジン ……… 30g
ハム ……… 30g
キュウリ ……… 1/2本
卵白 ……… 1/2個分
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1/2
中華スープ ……… 80cc

[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
胡椒 ……… 少々
ごま油 ……… 小さじ1/2

[作り方]
1.カボチャは皮を剥き、2cm各のさいの目に切る。ニンジン、ハム、キュウリを1-2cmのさいの目に切っておく。

2.カボチャを耐熱容器にのせ、蒸し器で15分ほど蒸して火を通す。火が通ったら水気を切り、器に盛り付けておく。

3.鍋に中華スープを沸騰させ、作り方1のニンジン、ハムを要れて再び沸騰させて火を通す。ニンジンに火が通ったら火を止め、水溶き片栗粉を入れとろみをつける。続いて卵白を高所から流しいれながら鍋の中身をかき混ぜ、最後にキュウリを加えてソースを作る。

4.作り方2のカボチャを盛りつけた器に、作り方3のソースをかけて完成。

Point!
カボチャは炒めたり煮込んだりして火を通すと形が崩れてしまいます。さいの目の形状を保ったまま料理するには蒸してそのまま使うのが一番です。

ハムの代わりにベーコンを使ってもよいでしょう。またコーンや同じくさいの目に切ったヘチマやジャガイモを入れるのもアリです。但しメインはカボチャなので、他の野菜が多くなりすぎないようにしてください。



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