湯包魚生│湖南風白身魚のスープ茶漬け

難易度:☆ 調理時間:30分以内
湖南省の家庭料理『湯包魚生│湖南風白身魚のスープ茶漬け』のレシピを紹介します。食直前にスープで切り身に火を通すという珍しいスープ料理になります。

本来は「草魚(ソウギョ)」という中国の淡水で取れる川魚を使って作る料理です。ソウギョはコイ科の外来種で日本の淡水でも時々釣れることがあります。雄大な長江や黄河を泳ぐ巨大魚で水草を食べて成長します。中国では体長2mを超えるものも珍しくなく、唐代の終わりころからすでに養殖されていた食用魚でもあります。青魚(アオウオ)、鰱魚(ハクレン)、鳙魚(コクレン)と並んで「中国四大家魚」の一角に数えられ、天然養殖を問わず食用に供されます。

日本にも外来種として移入されており、利根川水系では容易に釣れるそうです。主食が草だけあって、草を餌にしてもつれる上、大型で力も強くスポーツフィッシングの対象となることもあります。日本ではキャッチアンドリリースが基本だそうですが、水草を食べる害魚といわれるので釣り上げたら遠慮なく食べてしまいましょう(笑)。肉質は柔らかく、きめが細かいので、臭みを抜いてきちんと味付けすればそこらの海魚よりもおいしく食べられます。

おなじみ《本草綱目》にも「鯇魚」の名前で記載があるので、抜き出して見ましょう。

鯇魚
(音患。《拾遺》)
【釋名】魚(音緩)。草魚。
時珍曰︰鯇又音混,郭璞作 。其性舒緩,故曰鯇,曰閩畜魚者,以草飼之焉。
【集解】藏器曰︰鯇生江湖中,似鯉。
時珍曰︰郭璞云︰今 子,似鱒而大,是矣。其形長身圓,肉濃而松,狀類青魚。有青鯇、白鯇二色。白者味勝,商人多 之。


【氣味】甘,溫,無毒。
時珍曰︰李鵬飛云︰能發諸瘡。
【主治】暖胃和中(時珍)。

膽(臘月收取陰乾)。
【氣味】苦,寒,無毒。
【主治】喉痺飛尸,暖水和攪服(藏器)。一切骨鯁、竹木刺在喉中,以酒化二枚,溫呷取吐(時珍)。

というわけで、古くから肉は食用に、肝は喉の痺れに薬として使っていたようです。

ソウギョの肉がスーパーで売られていることはないので、レシピでは普通の白身魚で作っています。関東一円では大体どこでも釣れるそうですので、釣り上げたら料理にも挑戦してみましょう。普通の人は白身魚の刺身を使って作ると簡単です。

台湾の湖南料理のレストランでは人気メニューの一つとなっています。おいしいですよ!


[材料]
白身魚肉 ……… 300g
レタスの葉 ……… 数枚
麩 ……… 適量
ショウガ ……… 15g
ネギ ……… 15g
卵黄 ……… 1個
中華スープ ……… 適量

[作り方]
1.白身魚の肉はウロコを取り、内臓、骨を除くなどの下処理をしておく。ショウガとネギは千切りにしておく。

2.スープ皿の底に麩とショウガとネギを盛り付け、上によく洗ったレタスの葉を山形に並べる。

3.白身魚の肉を厚さ5mmほどの薄切りにし、器に盛りつけたレタスの上に放射状にきれいに並べる。中心に卵黄を落とし食卓におく。食直前にぐらぐらと沸騰させた中華スープを上からかけて切り身に火を通したら完成。

Point!
卵黄を置く場所の周りに余った肉で囲いを作っておくと卵黄が崩れたり流れたりするのを防げます。

スーパーで白身魚の刺身を購入し、更に半分の薄さに切って使うと簡単です。

麩の代わりにご飯を盛り付け、お茶漬けにしてもいいでしょう。出汁茶漬けにするとお酒を飲んだ後などにぴったりです。

中華スープに味がついていないものを使う場合は、適量の塩で味を調えてください。


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