鹹酥雞│台湾式から揚げ

難易度:☆☆ 調理時間:1時間以内
本日から誰もが知っている本格台湾料理のレシピをしばらく続けてみたいと思います。第一弾は『鹹酥雞│台湾式から揚げ』、屋台でおなじみの台湾料理です。

以前も同名料理を紹介していますが、今回はより本格的、台湾の味をそのまま再現できるレシピを紹介します。

現在台湾は鶏肉の価格が絶賛上昇中、台湾ではその急激な値上がりがニュースにもなっています。鶏肉を扱う有名店では既に値上げが行われており、庶民のエネルギー源である『鹹酥雞』も原価上昇のあおりをもろに受けています。販売者も苦しいでしょうが、消費する庶民も平常心ではいられないほどの値上がりです。大陸から鶏肉の輸入も行われているはずなのにどうして鶏肉の価格がこうも上昇しているのでしょうか?

カラクリはこうです。実は昨年台湾で飼育する子豚が豚流行性下痢(PED)という病気で大量に病死し、今年の国産豚肉の流通量が減りました。これにより供給の減った豚肉の価格が上昇、しかしある程度上昇したところで人々は代替財として鶏肉を消費し始めました。台湾でも国産の豚鶏肉と中国から輸入された豚鶏肉はブランドの差があり、いくら安くても中国産の鶏肉を使わないというお店も多いのです。というわけで今度は国産鶏肉の価格が上昇。10%とも20%とも言われるほど価格は上昇しているのですが、それでも豚肉よりは安いため鶏肉の消費は続き価格の上昇も続いています。

この現象は今年の豚肉が正常に出荷され始める7月頃まで続く予想です。ちなみにこの豚流行性下痢(PED)という病気、今現在は九州沖縄地域で大流行しており、台湾経由で感染が広がった可能性も指摘されています。旅行で台湾の牧場を訪れた方はしっかりと泥を落としてから日本に戻るようにしていただきたいと思います。

というわけで材料費は上昇しているのですが7月頃には収束することが分かっているため、中小の鶏肉販売業者は販売価格を上げることが出来ず非常に困惑しているようです。豚肉と鶏肉の消費量と価格をグラフにすると経済学の授業で教材として使えそうな曲線が書けそうです。


[材料1]
鶏むね肉 ……… 500g
塩胡椒 ……… 適量

[材料2]
ネギ ……… 10g
ニンニク ……… 40g
ショウガ ……… 10g


[調味料1]
五香粉 ……… 小さじ1/4
砂糖 ……… 大さじ1
味の素 ……… 小さじ1
醤油 ……… 大さじ1
重曹 ……… 小さじ1/4
水 ……… 50cc
酒 ……… 大さじ1


[調味料2]
バジル ……… 100g
サツマイモ澱粉 ……… 100g

[調味料3]
一味唐辛子 ……… 適量
塩胡椒 ……… 適量

[作り方]
1.鶏むね肉の皮と骨を除き、親指大にぶつ切りにする。

2.材料2と調味料1をミキサーにかけて粉砕する。これを漬け汁にして作り方1の鶏むね肉を30分ほど浸けておく。

3.作り方2の鶏むね肉にサツマイモ澱粉をまぶす。

4.鍋に揚げ物油を150度まで熱し、作り方3で衣をつけた鶏むね肉を3分ほど表面がきつね色になるまで揚げる。続いて適当にちぎったバジルを2秒揚げて鶏肉に添える。

5.調味料3を混ぜ合わせたものを振りかけて完成。

Point!
本場台湾ではバジルではなく九層塔というよく似たハーブを揚げて使います。種が欲しい方はメールください。

サツマイモ澱粉が手に入らない方は、その他の澱粉で代用しましょう。片栗粉で竜田揚げ風にするのもおすすめです。

台湾の屋台では低温の油で火を通しておき、注文が入ってから高温の油で二度揚げして客に渡すという手法がとられます。レシピでは鶏肉がそれほど大きくないので一度に揚げています。

同じ手法で味付けし衣をつけたイカも美味。また同じ油でキヌサヤやさつま揚げを揚げて提供する屋台も多いです。

衣をつけたあと、鶏肉を一度高いところから落とすなどして余分な粉を落としておきましょう。


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