扒燒四寶開烏蔘│海参の四宝スープあんかけ

難易度:☆☆☆ 調理時間:3時間
本日は台湾でも超高級料理店でしか食べられない料理『扒燒四寶開烏蔘│海参の四宝スープあんかけ』のレシピを紹介します。ナマコ(海参)を使った超高級料理で、普通の台湾人はお金持ちの結婚式くらいでしか食べられません。

レシピをざっと見ていただけると分かるかと思いますがても複雑な料理です。しかし一つずつ手順を踏んで作れば完全再現とまでは行かないまでも、失敗なく作れると思います。料理に自信があるなら大きなナマコを手に入れて、ぜひ挑戦してみてください。

ナマコは漢字で「海鼠」又は「海参」と書きます。形が高麗人参に似て海にいることから「海参」と書きます。韓国や中国でも「海参」と表記し、古くは高麗人参のように薬用に使われていました。漢方や中医学の世界には同じく「参(參)」の字を持つ生薬がたくさんあり、人参、沙参、玄参、苦参、丹参などが有名です。それぞれまったく別の植物で見た目も効果も別物です。

海参は参類の中で唯一の動物性生薬で、補腎の作用が強く、近年は高蛋白、低脂肪、低コレステロールの健康食材としても注目を浴びています。薬膳料理ではよく使う食材の一つです。この料理では本来海参の中でも上品とされる「烏参」を使って作ります。普通のナマコより一回り大型で、真っ黒、日本では金子(キンコ)と呼ばれています。実は日本産のものが中国に輸出されているのです。「烏参」の乾燥品はおそろしく高級です。日本で手に入れる機会があれば大切に調理しましょう。ちなみい普通のナマコで作っても十分美味しいものが作れます。

この料理の肝はナマコ自体というよりもスープ、中華では珍しいとんこつスープを使って作ります。しかもただのとんこつスープではありません。豚スジ、豚軟骨、豚バラ肉、鶏肉、貝柱などを煮込んで非常に濃厚な旨味を抽出します。九州出身の筆者としてはこれに固ゆでの細麺を絡めて食べたいところです(笑)。

腕に自身がある方はぜひ挑戦していただきたい料理です。美味いですよ!


写真はオイスターソースベースのスープで作ったもの。
レシピ通りに作れば白いソースになります。

[材料]
海参 ……… 750g
 (乾燥品は水で戻してこの重量になるようにしておく。)
豚筋 ……… 100g
豚軟骨 ……… 100g
干し貝柱 ……… 30g
干しシイタケ ……… 30g
鶏肉 ……… 750g
豚バラ肉 ……… 250g
ネギ ……… 少々
ショウガ ……… 少々
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1

[調味料]
紹興酒 ……… 大さじ1
紹興酒 ……… 大さじ3
塩 ……… 少々
味の素 ……… 5g
とんこつスープ ……… 750cc

とんこつスープ ……… 250cc
ラード ……… 50g

[作り方]
1.水で戻した海参を小皿にのせ、少量の温水、ネギ、薄切りにしたショウガ、紹興酒大さじ1を振りかけて蒸し器で10分ほど蒸す。干し貝柱を小皿に乗せ、少量の温水を加え、同じく蒸し器で10分ほど蒸しておく。

2.干しシイタケは水で戻しておく。鶏肉、豚バラ肉は骨を抜いてぶつ切りにしておく(→Point参照)。

3.鍋にとんこつスープ750ccを注ぎ、底に鶏肉、豚バラ肉を敷きつめ、上に作り方1の海参と干し貝柱を乗せる。これを弱火で20分ほど煮込んでおく。

4.豚足、豚軟骨、作り方2のシイタケをぶつ切りにし、作り方3とは別の鍋に入れてとんこつスープ250cc、塩、味の素、紹興酒大さじ3を加えて味を調え、材料に火が通るまで煮込む。

5.作り方3の海参に火が通ったら取り出して大きな皿の中心に盛り付ける。作り方3と作り方4の鍋のスープだけを取り出しよく混ぜ合てから塩で味を調え、再び火にかけて沸騰させる。沸騰したら火を止めて水溶き片栗粉でとろみをつける。これにラードを加えて溶かし、海参の上にまんべんなくかけたら完成。


Point!
非常に高級な料理ですが、生のナマコを使えば材料費自体はそれほど高くなりません。調理にかかる手間賃ですので、家庭で再現すれば安く作れます。

日本の海岸には多数のナマコがいますが、食用にできるのは限られています。同定ができない人はおとなしくスーパーや市場で購入しましょう。

海参の乾燥品を台湾旅行時などに手にいれ、日本に持ち帰って水で戻しても作れます。乾燥海参は水で戻すと想像以上に膨らみます。興味があれば台湾から送りますのでメールください。

チンゲンサイやパセリでお皿を飾ってもいいでしょう。

とんこつスープは市販のラーメンのものを使えます。自分で骨からダシをとってもいいですが☆の数が更に増えます。

ダシを取るのに使った豚肉、鶏肉などは薄切りにして、翌日などに同じソースをかけて食べましょう。少量の醤油を加えれば、サブのおかずとして十分通用します。


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