鳳梨拌炸蝦仁│エビの天ぷらのパイナップル添え

本日は『中餐丙級證照』シリーズから『鳳梨拌炸蝦仁│エビ天ぷらのパイナップル添え』を紹介します。パイナップルを使ったエスニックな料理で、見た目がとても豪華なのでお客さんをもてなす時などにも使えそうです。

台湾には同じくパイナップルを使った『鳳梨炒豬肺│豚肺のパイナップル炒め』、『鳳梨苦瓜雞』などの料理があり、台湾土産として有名な『鳳梨酥(2)│パイナップルケーキ(2)』も人気レシピの一つです。

パイナップルは国際取引されるトロピカルフルーツの中でバナナについで第二位の取引量があり、世界的にも非常に重要な商品作物です。2003年ののパイナップル産出量を上位から国別に見るとタイ(1,700,000)、フィリピン(1,650,000)、ブラジル(1,400,190)、中国(1,316,280)、インド(1,100,000)、ナイジェリア(889,000)、コスタリカ(725,224)、メキシコ(720,900)、ケニア(600,000)、インドネシア(467,395)などとなっています(カッコ内はトン)。ちなみに日本は13,000トン、台湾は10,000トンほどで、意外にも日本の方が生産量がおおいのですね。生産量は年2%ずつほど増加しています。(data source: FAO)

実は台湾のパイナップル生産量は1972年には334,000トンほどもあり、なんと当時世界第二位の生産量を誇っていました。多くは生または加工食品として輸出されており、国家経済の発展に大きく寄与したといいます。しかし当時のパイナップル市場の急激な縮小などによりパイナップル農家は大打撃を受け、現在その規模は全盛期の数十分の一まで縮小してしまいました。そんなパイナップル農家が苦しい時期、泣く泣く捨てられていたパイナップルを使って開発されたのが『鳳梨酥』なのです。いい原作があれば面白い映画が撮れそうです。

パイナップルを食べて口が痛くなるのは未成熟な果実に含まれるシュウ酸の針状結晶のためです。口が痛くなるのは未成熟な証なのですがパイナップルは収穫してから後熟しないので、しっかりと熟した果実を切ってすぐに食べるのが一番美味しく食べられます。またブロメラインというタンパク質分解酵素を含み肉類を柔らかくするために使われたりしますが、大量に食べ過ぎると口から出血したりしますので注意です。この酵素は60度以上の加熱で失活するので、肉と一緒に過熱して調理する料理では過熱する前に肉と混ぜ合わせておきましょう。

パイナップルの栽培は実はとても簡単で、水はけのよい酸性土壌なら大体どこででも生育します。皮をむいた時に時々見られる黒い粒が種で、これを蒔いても発芽しますが、パイナップルの上についているシュート(パイナップルの頭の葉っぱの部分)を切って土に植えておくだけでも生えてきます。シュートからでも数年で実が収穫でき、子供がいる家庭などなら試してみる価値はありそうです(笑)。詳しい栽培方法は各自でお調べください。

きれいに並べて模範的に作ってもいいですが、ざっくり混ぜ合わせて豪快に盛り付けるのもいいでしょう。余った缶詰は『糖醋排骨』にでも使ってください。 さて、というわけで本日は缶詰のパイナップルを使ったトロピカルな料理です。


上の写真は南投縣でのパイナップル栽培風景

難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
缶詰パイナップル ……… 5枚
エビ ……… 200g


調味料1:
塩 ……… 小さじ1/2
味の素 ……… 小さじ1/4
胡椒 ……… 小さじ1/4
酒 ……… 小さじ1

調味料2:
小麦粉 ……… 大さじ5
片栗粉 ……… 大さじ2

調味料3:
マヨネーズ ……… 適量


作り方:
1.パイナップルの汁気を切り、一枚を六等分しておく。

2.エビの殻をむき、背ワタを取り除いてから調味料1を混ぜ合わせたものに3分ほど漬けておき、調味料2を混ぜ合わせた粉をまぶしておく。

3.揚げ物油を150度ほどに熱し、作り方2のエビを30秒ほどきつね色になるまで揚げる。

4.平たい皿に円形にパイナップルを並べ、残りを作り方3のエビと混ぜ合わせて中央に盛り付ける。マヨネーズを糸状にかけて完成。


Point:
マヨネーズは日本のお好み焼きのように格子状にかけるたり、少量のパイナップルシロップと混ぜ合わせてエビと絡めてもいいでしょう。

キュウリやニンジンを装飾用に皿に盛り付けるのが試験の正式な作り方ですが、家庭で作るならその必要はありません。

箸よりもフォークの方が食べやすい料理です。


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