叻沙 LAKSA │ラクサ、シンガポール式米麺

本日紹介するのは娘惹料理と呼ばれるシンガポールの郷土料理から『叻沙 LAKSA 』です。ココナッツと香辛料を使ったクリーミーでスパイシーなスープに、米で作った生麺を入れて食べるスープ料理で、シンガポールでは非常に人気があります。「叻」の字は中国普通話では使わないです。「叻沙」は福建語で「Lat sa」と発音します。「喇沙」とも表記することもあります。

ちなみに中国でも日本でも台湾でも、この料理をブログなどで紹介するほとんどの人が『叨沙(Duo sha)』と書き間違えているので注意しましょう。特に日本人の書いたブログの99%が間違った漢字を使っています。まぁ普通使わない文字で、IMEパットを使わないと入力できないので仕方ないですが、文字セットはきちんと登録されています。正しくは『叻沙』なので注意です。肋骨の「肋」でロクサー -> Laksa と覚えるといいのではないでしょうか(笑)。興味のある方はそれぞれの文字を検索して結果の数を比較してみてください。


× 叨沙
○ 叻沙

「娘惹料理」とはマレー半島などの南洋地域に定着した華人の料理体系です。19世紀に中国東南部から多数わたってきた移民たちが現地の女性と結婚し、混ざり合うことで後に「土生華人(Paranakan)」と呼ばれる独特の文化を持つ社会集団を作りました。彼らのうち男性を「峇峇(Baba)」、女性を「娘惹(Nanya)」と呼びます。中国とマレーの料理文化を受け継ぐ娘惹たちは、それぞれの地域の料理技法を結合させることで新たな調理手法や味を生み出しました。特にインドネシアなどで多用されていた独特の香辛料や、ココナッツ、カレー、レモングラスなどを中国南部の料理と融合させた新しい料理は家庭料理の枠を飛び出し、世界中の美食家たちが注目する新しい食文化となっています。

シンガポールでは既に「娘惹料理」を看板に掲げるレストランが多数開業しています。今日紹介する『叻沙 LAKSA 』もそんな娘惹料理の一つで、シンガポール各所で食べられます。あまり見慣れませんが覚えやすい漢字なので、看板で見かけたら食べてみましょう。ちなみに台湾にも『娘惹料理』のレストランが数件あるので、いつでも食べられます(場所は後述)。本場とはすこし味が違いますが、興味のある方は訪ねてみましょう。おいしいですよ!



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

材料1:(ベース材料)
チキンストック ……… 750mL
 (チキンブイヨンを水に溶かして作ってもよい)
ココナッツミルク ……… 500mL
米麺 ……… 300g
 (ベトナムのフォーなどを使うと簡単)
鶏むね肉 ……… 200g
タマネギ ……… 2個
ミント ………適量
コリアンダー ……… 適量
エシャロット ……… 適量

材料2:(ラクサペースト)
エシャロット ……… 3個
乾燥唐辛子 ……… 4本
ニンニク ……… 2個
生姜 ……… 20g
唐辛子 ……… 2本
 (なくてもよい)
レモングラス ……… 4本
マカダミアナッツ ……… 8個
干しエビ ……… 3g
ターメリック粉 ……… 小さじ2
コリアンダー粉 ……… 小さじ2

調味料:
砂糖 ……… 小さじ1
ピーナッツオイル ……… 小さじ3


作り方:
1.材料2の生姜をよく洗い皮を剥く。材料2のニンニクとエシャロットの皮を剥く。フードプロセッサーなどで全ての材料2を砕いて混ぜ合わせ、ラクサペーストを作る。

2.熱した鍋に適量のピーナッツオイル(分量外)をひき、ラクサペーストをよく混ぜながら中火で5分ほど炒める。

3.チキンストックとココナッツミルクを加え、沸騰させないよう注意しながら加熱し、よく混ぜ合わせる。

4.別の鍋にお湯を沸騰させ、米麺を5分ほど茹でて火を通しておく。茹で上がったら2-3分して器に盛る。

5.別のフライパンに少量のサラダ油(分量外)をひき、鶏むね肉とエシャロットをソテーしておく。タマネギはスライスしておく。

6.盛り付けた米麺の上にコリアンダーとスライスしたタマネギを載せ、ミントを飾る。鶏肉とエシャロットを乗せ、作り方3のスープを熱々のまま注いで完成。


Point:
材料が多いため手間がかかりますが、ハーブやエシャロットは載せなくても十分美味しいものが出来上がります。適度に手を抜いて作ってください。

スープを沸騰させないのは、焦げ付きを防ぐためです。時間があるなら鶏むね肉を一緒に煮込んで調理しても良いでしょう。

本場では結構辛く作りますが、レシピでは唐辛子をそれほど多く入れていません。辛くしたい方は乾燥唐辛子の量を増やしてください。

写真のようにエビやモヤシを入れても美味しくなります。スープさえ完成すれば、具は好みのものを使って作れますので、いろいろと試してみて下さい。ゆで卵やさつま揚げを乗せても美味しいですよ。


●台湾で娘惹料理を食べるなら…

皇室娘惹 
住所: 台北市大安區敦化南路一段165號 地図
電話: 02-66131310
時間: 11:00-22:00
生き方:MRT 忠孝敦化駅8番出口を出て直進150mほど右手。


小檳城南洋茶餐廳
(旧)非常南洋非常娘惹
住所: 台北市大安區敦化南路一段190巷10號 地図
支店: 台北京站地下
電話: 02-25526400
行き方:MRT 忠孝敦化駅8番出口を出て直進、最初の交差点で右手前に『國泰銀行 敦南分行』を見たら敦化北路を渡るように左折。そのまま向かいの路地に入って直進、一つ目の小さな交差点を超えて左手すぐ。
支店行き方: MRT 台北駅下車、台北火車駅を出て市民大道を渡り、台北京站(台北バスステーション)へ。地下3階レストラン街の一角。







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