海南雞飯 Hainanese Chicken Rice│海南風チキンライス

本日はシンガポールを代表する軽食である『海南雞飯』の紹介です。ハイナニーズ・チキン・ライスの名前で英語圏でも有名で、西洋にもファンが多いようです。

中国南部海南の文昌で生まれたとされる料理で、現在ではシンガポール、香港、インドネシア、マレーシアなどの東南アジア各地で現地の食材や調理法を取り入れて発展を遂げています。特にシンガポールのものは現地に住む多くの西洋人にも愛され、ヨーロッパやアメリカにも多く紹介されています。

ちなみに中国海南省文昌には「文昌四大名菜」と呼ばれる有名料理があり、『文昌雞(文昌鸡 )』、『加種鴨(加积鸭)』、『東山羊(东山羊)』、『和樂蟹(和乐蟹)』の四つを指します。どれも北部の料理とは一風変わったエスニックな中華なのですが、このうち『文昌雞』が今回紹介する『海南雞飯』の原型になっています。『文昌雞』とはいわゆる『白斬雞』のことですが、当地のガジュマルの果実をたくさん食べて丸々と太った健康な若鶏を使って作る料理で、煮込む時に生姜と塩とネギを使って作る点が『白斬雞』と異なります。


低温でじっくりと柔らかく茹でた(ときには蒸した)鶏肉を、チキンスープで炊いたお米と共に食べる絶品料理で、何度も食べたくなる中毒性の高い料理です。未経験の方は是非一度味わっていただきたいと思います。

台湾でも「帕帕咪婭馬來西亞白咖啡餐廳(詳細は後述)」などで食べることができます。その他のマレーシア料理も台湾ではなかなか見かけない珍しいものばかりです。興味のある方は訪れて食べてみましょう。

それでは、海南鶏飯のレシピ行ってみましょう!



難易度:
☆☆

調理時間:
2時間以内

材料1:(鶏肉)
鶏肉 ……… 1匹分
生姜 ……… 20g
ニンニク ……… 5個
ネギ ……… 1本

材料2:(ご飯)
米 ……… 3-4合
 (タイ米などの長米を使うのがよい)
ニンニク ……… 10個
ローリエの葉 ……… 1枚

材料3:
キュウリ ……… 3本

調味料:
塩 ……… 適量
ごま油 ……… 適量
醤油 ……… 適量

作り方:
1.鶏肉はつま先と首を落とし、表面に塩をすりこんで30分放置する。お腹の中に小さじ1の塩、5mmの厚さにスライスした生姜と皮を剥いたニンニクを入れる。

2.鍋に鶏肉とネギを入れ、鶏肉の上3cmほどまでの水、大さじ1の塩を入れて沸騰させる。沸騰したら蓋をして火を止めて10分ほど蒸らす。

3.鶏肉を取り出し、大きな皿かまな板の上などで皮表面が乾くまで放置する。表面が乾いたら再び鍋に入れ、加熱して沸騰させる。沸騰したら蓋をして極弱火で10分煮込み、その後火を止めてそのまま10分蒸らす。鶏肉を取り出し、放置して荒熱を取ったら食べやすい大きさに切り分けておく。スープは捨てずに取っておく。

4.米をよく洗い30分ほど水に浸けておく。ニンニクは皮を剥きみじん切りにしておく。

5.熱した鍋に少量の油を引き、刻んだニンニクを炒めて香りを出す。これを米に混ぜて炊飯器に入れ、作り方3で鶏肉をゆでていたチキンスープを、浮いている油と共に加える。水量が足りない場合は水を加えて量を調節し、ローリエの葉を一枚加えてから炊飯器のスイッチを入れる。

6.キュウリを千切りかぶつ切りにして、皿に盛る。上に切りそろえた鶏肉を乗せごま油と醤油を1:1で混ぜたものを表面に薄く塗る。炊き上がったチキンライスを添えて完成。


Point:
鶏肉とご飯を作らなければいけないので工程が多いですが、難しい調理はほとんどないのでがんばって作りましょう。

鶏肉を煮込むときはスープを沸騰させるとき以外、絶対に強火にしてはいけません。鶏肉をグツグツと煮込むと肉が硬くなるだけです。ポコポコと鍋の底から泡が立つくらいの温度を保って火を通します。

一度鶏肉を取り出して水気を切るのも、全て鶏肉を柔らかく作るためです。鶏肉を柔らかく作ることがこの料理の必須条件ですので、ぜひとも低温で過熱することを心がけましょう。

鶏肉に詰めた生姜やニンニクは食べません。スープのネギもご飯を炊くときには取り除きます。

鶏肉表面に塗るソースには驚くほどたくさんの種類があります。中には果物のジャムを利用したり、タバスコを塗ったりすることもあり、本当に多種多様です。ご飯と合うソースを自分でも探してみましょう。

レシピはこれだけでなく、鶏肉を蒸したり、チキンライスの作り方が特殊だったりとさまざまなものがあります。シンガポールやマレーシアでは海南鶏飯用のペーストが売られているので、それを使ってチキンライスやソースを作ることもあります。旅行時に探してみてはいかがでしょうか?

チキンスープが薄ければブイヨンを少量足してください。


●台湾で海南鶏飯を食べるなら…

帕帕咪婭馬來西亞白咖啡餐廳
Papamia Malaysia White Coffee Restrant 

住所: 台北市大安区仁愛路四段371號(仁愛路四段345巷5弄から入る) 地図
時間: 07:30-21:00
電話: 02-2775-4735
行き方: MRT國父紀念館2號から出てそのまま直進。光復北路と仁愛路四段との交差点に差し掛かったら、仁愛路四段を右折。「聯邦銀行」と「富邦銀行」の間にある延吉街に入り、最初の路地(仁愛路四段345巷5弄、「原燒」の看板がある)を左に入って直進して左手すぐ。
※慣れると別の道から行った方が早い(地図参照)が、初心者は大きな道を行くのが間違いなし。

マレーシアやシンガポールにも多くの支店を持つマレーシア料理のレストラン。台湾上陸第一号店!本格的なマレーシア料理をこれでもかと楽しめる。が、微妙に台湾ローカライズされており味は本場とはちょっと違う。海南雞飯 を注文しても普通のご飯が出てくるし…。おすすめはしませんが、台湾ローカライズされたマレーシア料理に興味がある人は覗いてみて。近くに他のおいしい料理店がたくさんあるので、そちらに行った方がいいかも。




2 コメント :

Chicken Rice Lover さんのコメント...

肝心のチキンにかけるソースがないですね~
あれを載せてください。

Higene さんのコメント...

Chicken Rice Lover さま

お店によると思いますが、レシピでは醤油とごま油を1:1で混ぜたものがそれにあたります。
レシピで鶏肉を煮込んだスープに塩を足して調味してソースにしてもよいと思います。
ライム果汁や醤油、ナンプラーを少量混ぜ合わせても良さそうですね。

レシピ通りでもかなりおいしいと思うので、是非一度作ってみてくださいね。

Higene

 
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