羊肉爐(2)│羊肉スープ


本日は二回目の『羊肉爐│羊肉スープ』のレシピです。『薑母鴨』などと共に冬に供されることの多い料理ですが、比較的年中食べられる料理です。

歴史の長い台湾中華料理においてもごく最近開発された料理で、その発祥は80年代初頭といわれます。羊肉を食べるのが現在ほど一般的ではなかった時代に『羊肉火鍋』として、台湾各地で流行したものが、いつしか『羊肉爐』と呼ばれるようになりました。特に80-90年代に大流行した新北市中和区の土羊哥(もともとは精肉店)の羊肉爐は当時の台北人が誰もが一度は食べたことがあるほどの人気となりました。今でも通販で買えます。

独特の臭みのある羊肉を美味しく食べるために、各店が配合する材料を試行錯誤しては現在の姿になったため、売られている店毎にそれぞれ味が違います。本日紹介するレシピもかなり本格的ですので、気合を入れて作りましょう。

多くの香辛料を使ったスープで羊肉独特の臭みを消し去り、羊肉の美味しさを引き出す絶品料理です。台湾訪問時に一度は食べたい料理の一つです。日本で再現するにはかなり難易度が高いですが、気合を入れて挑戦してみましょう。

前回の『羊肉爐(1)』 のレシピはこちら。
  


難易度:
☆☆☆

調理時間:
3時間


材料1:
当帰 ……… 5g
晋蓍 ……… 5g
熟地黄 ……… 2g
陳皮 ……… 1g
枸杞 ……… 1g
川芎 ……… 2g
甘草 ……… 1g
肉桂 ………4g
小茴香 ……… 3g
草果 ……… 3g
杜仲 ……… 5g
党参 ……… 3g
白荳蔻 ……… 3g
黒砂糖 ……… 5g

材料2:
生姜 ……… 20g
ニンニク ……… 10g

材料3:
羊肉(各部位合計) ……… 1200g
ネギ ……… 適量

調味料:
砂糖 ……… 20g
 (量は適宜調節する)
豆板醤 ……… 10g
酒 ……… 20cc
豆腐乳 ……… 10g


作り方:
1.材料2の生姜とニンニクはよく洗い、皮を剥かずにぶつぎりにしておく。

2.材料1をざるなどに移して軽く洗い水気を切ったあと、材料2、全ての調味料と共に鍋に入れ水2000ccを加え沸騰させる。

3.沸騰したら弱火で30分煮込み、その後火を止めて1時間蒸らす。

4.材料3の羊肉は皮つきのものは直火で表面を炙り、残った毛を焼きながら表面を軽く焦がす。その他の部位は油を使わずにフライパンで軽く焦げ目がつくまで炒めた後、冷水に10分ほど付けて余分な油を落とす。

5.水につけて置いた羊肉を取り出し、食べやすい大きさに切った後、少量の油(分量外)を引いたフライパンで香りが出るまで炒める。

6.作り方3で煮込んでいたスープができたら、キッチンペーパーなどで材料を漉し取る。作り方5で炒めておいた羊肉を漉し取ったスープに入れ、弱火で30分以上煮込む。出来上がりにネギを散らして完成。


Point:
黒砂糖はメーカーによって砂糖が添加されていることがあるので、製品によって甘みが異なります。スープに砂糖を加えるときに砂糖の量を調節してください。

できあがった羊肉爐にはワサビ醤油が驚くほどよく合います。家で作るなら冷えたビールを飲みながら、熱々の羊肉爐を楽しみましょう。

羊肉を冷水に付け余分な油を落としておかないと、独特の臭みが出ます。またレシピの煮込み時間は30分ですが、これだと味は染みますが肉にかなり弾力が残るので、気になる方は1-2時間など煮込み時間を延長してください。

食べきれなかったら、肉とスープを密閉袋に入れ冷凍しておけばいつでも楽しめます。

ソーメンなどの細めの麺を茹でて加えれば『羊肉爐麵線』という料理になります。

他にもシナチクやタケノコなどを一緒に煮込んでも美味しいです。

日本で作るにはかなり難易度が高いと思いますが、台湾の専門店に負けない本格レシピですので、興味のある方は挑戦してみてください。漢方薬の部分はそれほど高価なものではないので、反響があれば材料売ります。

※レシピ書いていて無性に作りたくなったので、今日の晩御飯はこれにします。明日は実践編かもしれません(笑)。



0 コメント :

 
日本で作れる台湾料理 © 2012 | Designed by Rumah Dijual , in collaboration with Web Hosting , Blogger Templates and WP Themes
FB FACEBOOK TW TWITTER