2012年12月10日月曜日

薑母鴨│鴨肉の生姜煮込み

薑母鴨│鴨肉の生姜煮込み

ここ数日冬の定番料理をいくつも紹介していますが、台湾の冬の料理、王道中の王道といえばこれ『薑母鴨│鴨肉の生姜煮込み』です。全国いたるところにこの料理を提供するお店があり、夕方になるとなぜか客席はどこも満員という、台湾人の大好きな料理です。大体同じ店で『羊肉盧』というヤギ肉の鍋を一緒に提供することが多いのですが、こちら薑母鴨に負けず劣らずの冬の人気料理です。筆者はこちらのほうが好み。そのうち紹介します。

実は筆者はどこでこの『薑母鴨』を食べてもこれほど席が埋まるほどおいしいと思ったことが無いのですが、台湾人は冬になると食べずにはいられないといいます。台湾に俳句があれば、「薑母鴨」は冬の季語になっていることでしょう。

料理名には「鴨」という字が入っていますが、実際にお店で使用しているのは「アヒル」の肉が多く、肉が硬くて骨離れが悪いため食べるのに四苦八苦します。

筆者がこの料理を苦手な一番の理由がこのアヒル肉で、毎回食べるたびに普通の鶏肉かせめて鴨肉に代えて柔らかく煮込めばもっとおいしいのにと文句を言います。というわけで、日本で始めてこの料理に挑戦する方は、アヒル肉ではなく、鶏肉か本当の鴨肉で調理されることを強くお勧めします。

また料理名に入っている「薑母」とは台湾語で、中国料理で言ういわゆる「老薑│古い生姜」を表し三年以上栽培した生姜を指します。日本では普通の市場には流通していないと思うので、スーパーで買える一般的な生姜で代用しましょう。作るのは非常に簡単で、アヒル肉以外の具を入れればダシも出てご飯が進む絶品鍋となります。一度お試しあれ。



難易度:


調理時間:
1時間以内

材料1:
アヒル肉 ……… 900g
 (鴨肉か鶏肉で代用するのが無難)
生姜 ……… 80g
酒 ……… 100g
水 ……… 1500g
ごま油 ……… 大さじ3

材料2:(お好みで)
白菜 ……… 200g
シメジなどキノコ類 ……… 100g

調味料:
塩 ……… 小さじ1/2


作り方:
1.アヒル肉はぶつ切りにし、熱湯をかけて臭みを抜く。生姜は包丁の腹等でつぶしておく。キャベツとキノコ類はよく洗い食べやすい大きさに切る。

2.熱した鍋にごま油とつぶした生姜を入れ、香りが出るまで炒める。酒、水を加え沸騰させる。

3.キャベツ、キノコ類、アヒル肉を加え火が通ったら塩で味付けして完成。



Point:
いわゆる鍋料理なので、好みで牛肉やつくね、豆腐、春雨、水餃子などを加えましょう。いろいろな具を加えるとダシが出てスープがおいしくなります。

「薑母」は根茎表面がすこし木化しており、普通の生姜よりも香りが強く、調理すると独特の苦味が出ます。それほど気になる違いでは無いので、普通の生姜を使いましょう。

ごま油で生姜を炒める時は、弱火で。強火でごま油の温度を上げすぎると苦味が出ます。

この料理の特徴として、お酒のアルコール分は完全に飛ばさないうちに客に提供します。食事中に煮込んでいくともちろんアルコール分は飛んでいきますが、最初に蓋を開けて漂ってくるほのかなアルコールの香りが食欲を増進させるのです。子供やアルコールの苦手なひとがいる家庭ではアルコール分を飛ばしてから提供しましょう。

台湾では絞めに麺を加えてたべます。

 冬の薑母鴨の店は大体どこも満席。逆に夏場は寂しいものです。





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